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Microsoftの「Surface Duo」は、在宅勤務時代の今にふさわしい小型デバイスのように、初めは思える。画面が2つになって広くなり、複数のアプリを使える。スマートフォンにもタブレットにもなる(そう、これはSIMカードなどを搭載したれっきとしたスマートフォンだ)。そして価格が1399.99ドル(約14万7000円)とくれば、購買意欲をそそられる。筆者は2画面スマートフォンに魅力を感じたことはなかったが、Surface Duoは役に立つ根拠がしっかりあると思わせる形で登場した。

外見上は、期待できそうだった。手に持った感じやヒンジもいい。だが、問題は、中身も外見と同じように良いかどうかだ。筆者がSurface Duoを使っていた間は、未完成としか思えないソフトウェアのせいで試練続きだった。今のところ、2画面の価値を感じられるとは言えない。

確かに、良い点はある。手にした感じと形は魅力的だ。ディスプレイを折り曲げることで自立させることができるのも、普通のスマートフォンと違うところだ。画面がもうひとつあるのは便利で、思わず役に立つことはあるが、筆者としては予想していたほど必要性を感じなかった。TwitterやSlackを使う際には便利だが、キーボード入力を伴うマルチタスクは思い通りにはいかない。そして、2画面というのが煩わしくなったときには、折りたたんで1画面のスマートフォンとして使うこともできる。その点は文句なしなのだが、それでは、そもそもSurface Duoを買う意味がないだろう。

一方、Surface Duoとほぼ同時期に、サムスンの「Galaxy Z Fold2」が発表されている。1999.99ドルと価格はもっと高く、厚みもあるが、ほぼ折り目なしの折りたたみ式ディスプレイとマルチカメラを採用し、5Gに対応、プロセッサー性能が高くRAMも多い。折りたたみ式スマートフォンへの取り組みの2年目に入ったサムスンが打ち出した製品、それがGalaxy Z Fold2だ。それに比べると、Surface Duoはアイデアの製品化にあと1年かけるべきだったという印象をぬぐえない。だが、仮にGalaxy Z Fold2の発表がなかったとしても、Surface Duoにはいろいろな面で不満が残っただろう。

以下に、この製品に対する筆者の心境をまとめてみた。Surface Duoを受け入れるまでの、5段階の心境の変化だ。

第1段階:なんて美しいデザインだろう

全体がガラスと金属製で、ヒンジもなめらかに動く。Surface Duoの形状は筆者も納得できたし、こうした2画面折りたたみ式という方向性は正しいかもしれないと思わせる。未来的というわけではないが、不思議と実用的ではないだろうか。本のようにも、ミニノートPCにも、さらには「ニンテンドー3DS」のようにも見える。サイズは妥当で、高評価を得られそうだ。

ディスプレイは良質だ。5.6インチ、1800×1350ピクセルのAMOLEDで、画質は鮮明、色合いもいい。2面を合わせると対角線が8.1インチとなり、「iPad mini」に近くなる。

この時点で既に、どうやって持つべきか、どう保護するのかと疑問に思い始めた。製品にはゴム製のバンパーが付属している。付けたくはないのだが、付けるしかないことは分かる。すべり止めになるからだ。そのままではポケットからすべり落ちて床を直撃しそうで不安になる(バンパーを付けると、それが勝手に外れたりすることもない)。

第2段階:なぜ、どれもこれもうまく動かないのか

新しいデバイスにはガイダンスや特別なサポート、分かりやすいチュートリアルが必要だ。「Nintendo Switch」や初代の「iPhone」「Oculus Quest」がいずれもそうだった。ユーザーは、慣れ親しんできた使用感から脱しなければならなくなるが、代わりに、メーカーは特別なツールやソフトウェアを提供して新しい使い方に導き入れてくれる。これらのデバイスでは、そうしたデバイスに慣れるためのステップを楽しむことができた。別世界に連れて行かれるような気分がしたものだ。だから、慣れが必要な新しいツールを習得するのを楽しめたのだ。

MicrosoftのSurface Duoにも、同じような導入ツール、独自のソフトウェア、ちょっとした工夫が必要だ。それが、この時点ではまだ示されていない。画面上の移動に必要なスワイプとジェスチャーについては簡単なチュートリアルがあり、その後で2種類のサインインが求められる。Microsoftのアプリケーションエコシステムへのログインと、Googleおよび「Android」へのログインだ。ログインすると、Androidスマートフォンと同じように起動する。実際Androidスマートフォンなのだから当たり前ではあるが。だが、Android機能の一部が、Surface Duoの機能にまだ対応していないよう感じられる。

筆者が使ってきたレビュー機では、初期のソフトウェアが期待どおりに動作せず、使うのをやめたいと思うことがあった。最近アップデートされたプレリリース版では、全くだめだった問題がかなり改善されている。だが、画面の向きに関しては、動きが遅れるなどの不具合がまだあり、そこまで気持ちよく使っていた体験が台無しになってしまう。ただアプリを開きたい、別の画面に移動したい、1画面に戻したい、それだけの操作に画面の動きが追いついかない。

まだ新しいインターフェースに進化する過程だから、なのかもしれない。あるいは、筆者自身が慣れようとしている過程にいるからなのかもしれない。普通のスマートフォンの2倍になったように見せかけることで、Surface Duoは、今も筆者が抱えている、インターフェースに対する大きな疑問をかわしているように思えるが、その疑問は解決されたわけではない。

第3段階:そもそも、どうやって使うの、これ

大きい画面を折りたたんでポケットにしまえるというアイデアは理解できる。「Galaxy Fold」や「Galaxy Z Flip」の謳い文句もそこだ。2つの画面があるならアプリの連動も可能ということになるが、それほどうまく動くアプリは多くない。というより、実際にはMicrosoftアプリのスイートくらいであり、しかもそのすべての機能を利用するには「Microsoft 365」のサブスクリプションが必要になる。

筆者が使っているレビュー機と初期のソフトウェアは、動作が遅れる感じがするだけでなく、インターフェースにおかしい点があり、操作がかなり難航する。「Slack」と「Gmail」を試したところ、うまく動いたが、それもキーボードを開くまでだった。どちらかの画面にキーボードを表示して親指でスワイプしようとする、あるいは端末の向きを変えて入力しようとすると、たちまち画面が反応しなくなる。

Zoomも動く。Zoomに加えて、ブラウザーなど文字を読むウィンドウを同時に使っている分には問題ない。だがこのときも、何か入力しようとするとキーボードが開き、使っていたアプリの画面を占有してしまったり、作業のフローを中断してしまったりする。

筆者は何度となくキーボードを開く。書きものをしたりメモをとったりするのが一番の仕事なので、それは当然だ。今のところ、Surface Duoでは、キーボードを開くたびに奇妙なことになる。

Surface Duoのマルチタスクフローのいくつかは、iPadでのマルチタスクを思わせるものがある。画面の下部にある小さなつまみを使って、アプリをどちらかの画面まで移動するか、使っているアプリの上に別のアプリをドラッグしてサイズを調整する。画面の下部にはアプリが6個並んだクイック起動のドックがあって、これも便利なはずだが、筆者はもっと多くのアプリを並べたい。Androidのアプリドロワーからアプリを探すのはやや不便である。

新しいデバイスには新しいソフトウェアが必要だ。そのプラットフォーム向けに新たに開発されたゲームやアプリがあれば、動作の特徴やおもしろい点がすぐに分かる。Surface Duoに欠けているのは、そういう、システムを売り込めるようなアプリだ。Microsoftのコアアプリでさえ、依然としてバグだらけで、Surface Duoでは動きがおかしく、機能も限られる。例えば、アプリ間でテキストはドラッグできるが、画像はドラッグできない。「Surfaceペン」(別売。ぜひ付属してほしい)でメモは書けるが、Android上の汎用的な注釈ツールのようには感じられない。アプリウィンドウのサイズが自動的に変わらないこともある。1画面から2画面への切り替えは、魔法のように一瞬ではなく、ぎこちない。

より小型のSurfaceペンが付属し、「Galaxy Note」のように本体のどこかに収納できるようになっていれば、小さいノートのように感じられるのだろう。Googleのコアの生産性アプリを、Microsoftのコアアプリと同じように使えて、両方を同じように管理できれば、その機能は「Windows」とAndroidの橋渡しになるだろう。もっと高性能で多機能なカメラを搭載していれば、仕事でもチャットでも次世代のビデオ会議ツールになるかもしれない。だが、現時点のSurface Duoは、そのどれにもなっていない。継ぎ目のない大画面にならない点も残念だ。そうなっていれば、映画も鑑賞できる。Surface Duoで映画を見ようと思ったら、真ん中に大きな線が入ってしまう、あるいはどちらのガラス面にも大きなベゼルがあるのを覚悟で見なければならない。これは、一体型の折りたたみ式画面のほうが有利な点だ。

第4段階:従来の快適なスマートフォンが恋しくなった

新しいデバイスがこれほど使いにくければ、使うのをやめてしまうだろう。初代「Apple Watch」はアプリの起動がとても遅かったので、筆者は結局iPhoneに戻った。Surface Duoで電子メールやSlack、Zoomの使い勝手がおかしくなるなら、普通の感覚で使えるスマートフォンやタブレット、ノートPCに手を伸ばすと思う。実際に筆者はそうしていた。

スマートフォンのユーザビリティーは優れている。ほとんどの新しいスマートフォンは、素晴らしいカメラや、ほぼすべての用途に最適化されたアプリを搭載しており、タスク間をすばやく行ったり来たりすることができる。私たちはその速さを当然のこととして享受している。Surface Duoでさまざまな問題に遭遇した後だったので、スマートフォンの快適さを改めてありがたく感じた。Surface Duoが同じ速度で動けば、このデバイスを大好きになるだろう。もしかすると、使いづらさの原因のひとつは、ソフトウェアの対応がまだ十分ではないことなのかもしれない。Googleが、まだAndroidを2画面向けに完全には最適化できていないからなのかもしれない。あるいは、Microsoftが自社のエコシステムに合った2画面デバイスにどう取り組むべきなのかをまだ模索している段階なのかもしれない。それらすべてが原因なのだと思う。筆者は2画面デバイスに慣れるのに苦労しており、Surface Duoもその負担を軽減してはくれない。

より大容量のRAMやより高速なプロセッサーがSurface Duoに搭載されていたら、どうなっていたのだろうか。Qualcommの「Snapdragon 855」と6GBのRAMは、高解像度のデュアルディスプレイには不十分であるように思えるし、使っていて、それを実感する。5Gがサポートされていないことにも疑問を感じる。2020年には、ほとんどの主要なフラッグシップスマートフォンが5Gに対応しだしていることを考えると、なおさらだ。未来のネットワークに対応していないSurface Duoがどのようにして未来のスマートフォンになれるのか、よく分からない。

だが、最先端のテクノロジーを採用しても、快適な体験を実現できるとは限らない。筆者が特定のデバイスを常用するのは、それらのデバイスが思いどおりに機能してくれて、筆者もそのデバイスのことを理解できているからだ。または、(Oculus Questのように)機能や使い勝手が非常に素晴らしく、何度も繰り返し使いたくなるデバイスもある。

Surface Duoのカメラ(1つしかない)は良好だが、決して秀逸ではない。Zoomで使えているが、撮影した写真やビデオクリップの中には、期待していたほど画質がよくないものもあった。動画の自動手ぶれ補正機能は、特に不安定であるように思える。カメラは、本体がどのような状態にあるときでも利用できるように、隅の方に配置されているが、中心からかなり離れているため、本体を立てた状態でZoomを快適に利用することはできない。いつも横を見ているような印象を与えてしまう。

第5段階:未来へのゆっくりとした歩みを受け入れる

スマートフォンは明らかに進化している。あらゆることをこなせて、そのサイズからは考えられないほど強力な機能を持ったマシンとなっている。だが、スマートフォンを根本から作り直すのは、容易なことではない。MicrosoftがSurface Duoで本とタブレットを組み合わせたようなデザインを試している理由も、ある程度理解できる。形状は理にかなっているが、速度と処理能力、機能が追いついていない。確かに、Galaxy Z Fold2と比べると600ドル安いが、おそらく搭載されるべきだった機能が省略されているのも事実だ。

完璧な折りたたみ式2画面デバイスが、今後登場する可能性はある。GoogleはまだAndroidを2画面デバイスに完全に対応させていない。Microsoftは2021年、もう一度、Windowsベースの「Surface Neo」で完璧な折りたたみ式2画面デバイスに挑戦するだろう。このアイデアが消え去ることはない。そして、スマートフォンが最初に広く普及したときのように、もっと多くの実験的な製品が登場するはずだ。

Microsoftは、この最初のSurface Duoでうまくいかなかったことを改善するために努力している。次のデバイスでは成功するかもしれない。あるいは、失敗に終わった実験的なウェアラブルのように、Surface Duoも一瞬で消え去るかもしれない。筆者は、実験しようという考えは大好きだが、快適でない実験的なデバイスを使うのは好きではない。そして、現時点では、Surface Duoがどのようなユーザーを想定しているのかも見えてこない。だが、1年後には、より良いソリューションが登場している可能性もある。筆者はMicrosoftの担当者との会話でそう思えたし、最終的に、それが現実になったら嬉しい。だが、今のSurface Duoでは、まだ実現できていないのが現状だ。

そのほかの特記事項

忘れそうになるが、携帯電話でもある

携帯電話としての機能は、本格的には試さなかった。ずっと家にいるからだ。インターフェースにすでに悩まされているので、携帯電話としての使い勝手を確認することまで気が回らなかった。通話に問題はないようだったが、自宅にいるので、電波の強度や5Gへの非対応については、まだコメントできない。通信速度を向上させる4x4 MIMOに加えて、物理SIMとeSIMもサポートする。筆者はAT&Tのテスト用SIMを使用している。

バッテリーは丸1日持続しそう

3577mAhのデュアルバッテリーは15.5時間の動画再生が可能で、18ワットのUSB-C高速充電器が同梱されている。これまでのところ、バッテリー持続時間は、筆者のニーズに十分対応しているようだ。今はずっと自宅にいるので、電車で長時間通勤するようになったらどうなるのかは、まだ分からない。

Wi-Fi 6には非対応

Surface Duoは次世代のセルラーネットワークやWi-Fiをサポートしない。それでも、Wi-Fiは問題ないように思えたが、iPhoneやノートPCよりも早く自宅のWi-Fiの圏外になることがあった。速度は、低料金の100Mbpsの接続と同じくらいだった。

ストレージ容量は2種類

1399.99ドルの128GBモデルと1499.99ドル(約15万8000円)の256GBモデルが用意されている。ストレージの拡張はサポートされていない。

一部のアプリがフリーズするように思える(アプリのアップデートが必要か)

ほとんどのAndroidアプリは正常に機能したが、「Minecraft」やNetflix、そのほかのいくつかのアプリでは問題が発生し、再生がおかしくなったり、スワイプ操作でアプリから離れることができなくなったりした。アプリのタッチゾーンと、OSのスワイプでアプリを画面から消す操作が相互干渉しているように思えることもあった。

ゴム製バンパーは便利

見た目は悪くなるが、Surface Duoを保護するために使った方がいいだろう。つかみやすくなるし、本体が滑るのも防いでくれる。

小型パソコンの開発/製造/販売を専門とする香港MINISFORUMは、デスクトップ版の第9世代CoreとGeForce GTX 1050 Tiを搭載した手のひらサイズのパソコン「H31G」を発売した。

MINISFORUMは読者にとってあまり馴染みのない企業かもしれないが、これまでおもにAtom系の安価なCPUを使った小型パソコンの開発をしてきた。最近では、IndiegogoでRyzen 5 3550Hを搭載した小型デスクトップ「DMAF5」のクラウドファンディングを実施し、Facebookで数多くの広告を露出。AMDファンのあいだではちょっとした話題となった。

そのMINISFORUMが今回新たに繰り出すH31Gは、手のひらサイズでありながら、デスクトップ向けの第9世代CoreとGeForce GTX 1050 Tiを搭載したモデル。CPUとGPUはいずれも1世代前となるのだが、性能ではまだまだ現役レベルであり、同社のフラグシップとも呼べる製品。

今回、発表に先立ってCore i5-9400Fおよびメモリ8GB、SSD 256GBを搭載した製品サンプルを入手したので、レビューしていきたい。この構成で直販価格は619ドルだ。

自由度が高く、ベアボーンに近い手のひらパソコン

H31Gは、本体サイズが約154×153×62mm(幅×奥行き×高さ)の超小型デスクトップである。この手の小型パソコンはZOTACが先駆者であり、続いてIntelのNUCフォームファクタが有名だろう。しかしIntelもZOTACもモバイル向けCPUを採用しているほか、GPUを搭載するZOTACの製品は、一辺が200mm前後(EシリーズやQシリーズ)と、やや大型になっている。

その点、H31GはLGA1151のソケット式で、市販もされている第9世代Core i5-9400Fが搭載されているにもかかわらず、一辺が150mm強となっており、IntelのNUCよりわずかに大きい程度に収まっているのは、評価に値する。搭載されているGeForce GTX 1050 Tiもデスクトップ版と同等のスペックなのだから、驚くばかりだ。

もちろん、そのためにACアダプタが148.2W出力対応のかなり大きなものになっている点は否めない。しかしこれだけのスペックを、ディスプレイのVESAマウンタ対応の穴に掛けられるのだから、設置の自由度を含めても高く評価できる。

さらにH31Gでは、標準の256GBのM.2 NVMe SSDに加え、別途M.2 2242 SATA SSDを1基、2.5インチSATA SSD/HDDを1基増設できる。メモリも今回の構成では8GBシングルチャネルだが、SO-DIMMスロットが1基空いており、拡張が可能だ。CPUまで換装すれば、かなりのスペックに拡張できるのも魅力的である。

そういった意味では、完成品というよりベアボーンの色が濃いが、CPUまで分解するには少々コツがいるので、あえて完成品として販売し、換装しやすいメモリとストレージだけ選択肢をユーザーに与えたのが本製品だと言っていいだろう。

付属品はかなり充実。発熱/騒音も抑えめで優秀

紹介が若干前後したが、パッケージを見ていこう。パッケージは普通の無地のダンボールなのだが、内容物はかなり豊富。ACアダプタとVESAマウントキットに加え、Mini DisplayPort(以下Mini DP)→DisplayPort変換ケーブル、HDMIケーブルも付属。付属のケーブルはかなり短めなことから、ディスプレイの近くに本体を置くことを想定していることがわかる。さらに、マグネットで着脱可能な通気口フィルタが添付しており、DIYerの心をくすぐる内容だ。

ACアダプタは19V/7.8A出力の大容量タイプ。この手のパソコンとしてはかなり大出力なモデルとなっているが、デスクトップ向けCPUを搭載していることを考慮すると必然とも言えるだろう。なお、試作機ではPSEマークがないが、量産モデルではすべてにPSEマークが記載されるとのことだ。

本体は前面にヘッドセット接続用の3.5mmミニジャックとマイク、側面に音声入出力とmicroSDカードスロット、背面にUSB 3.0×4、HDMI、Mini DP、Gigabit Ethernet、DC入力を装備。このサイズにしてはインターフェイスがかなり充実している。できれば前面にもUSBポートが欲しかったが、実装スペースからして難しいだろう。

ちなみに背面のMini DPだが、先述のとおりMini DP→DisplayPort変換ケーブルが付属しているにもかかわらず、本機ではこれにディスプレイを接続してもなにも映らない。というのも、この端子はCPU内蔵GPUに直結しているからで、標準で採用されているF系のCPUは内蔵GPU非搭載だからだ。つまり、ユーザーがGPUつきモデルに自分でアップグレードしてようやく使える端子であり、標準では実質HDMIの1系統しかディスプレイ出力を備えていないことになる。

このあたりの仕様は、GeForce GTX 1050 Tiが別基板で、もう1つのディスプレイ信号をメイン基板に戻す配線パターンを用意するスペースがなかった、というのが最大の理由となりそうだ。とはいえ、マルチディスプレイ環境を構築する目的でなければ、さほど気にしなくても良いだろう。

本体は上部にメッシュの吸気口があり、デュアルファンで吸気して背面に排出する仕組み。吸気口が見えるため騒音について心配されるところだが、試作機はアイドル時/3Dゲーム負荷時ともかなり静かな印象を受けた。騒音の大半は風切り音で、軸音はほぼない。たとえばTVの近くに本体を置いて、2m程度離れたところからゲームをプレイした場合、まったく気にならなくなる。部屋のエアコンの音のほうがうるさく感じるレベルだ。このあたりはかなり優秀だ。

また、デスクトップ向けCPUとGPUを搭載していることもあるため熱も心配されるが、テストをしているかぎり、定格ではまったく問題のない範囲に収まっていた。GeForce GTX 1050 Ti側は、オーバークロックで1,800MHz超えも可能なレベルである。排熱と騒音のコントロールについて、本製品は大変優れていると評価したい。

内部は基板3段構成だからこそ実現した省スペース

内部が気になるので、分解してみた。本体は底面のゴム足部分にあるネジを4本緩めれば内部にかんたんにアクセス可能で、メンテナンス性は高いほうだろう。

分解してまず目につくのが2.5インチSSD/HDDマウンタと、M.2 2242 SATA SSD用コネクタ。いずれもかなり容易に増設できる。2.5インチSSD/HDDマウンタはネジでCPUソケットの裏側にネジ止めされており、これを外せばメモリスロットにアクセスできるようになる。

周囲のフレームに注意しながら分解していけば、基板全体をまるごと取り外せる。ここでようやく明らかとなった全貌だが、音声入出力/microSD/M.2 2242部と、GeForce GTX 1050 Ti部が別基板となっており、フレキケーブルによってメインボードと接続していることがわかる。H31Gはこの構造によって、フットプリントを抑えることに成功しているというわけだ。

ヒートシンクは4本のヒートパイプが使われており、GPUからのCPUの上を通って、背面のヒートシンクに伝わる仕組み。パソコン自作ユーザーの視点から見ると、ヒートシンクの大きさがやや心配になるのだが、本機は外気をほぼ直接取り込め、空気を筐体内に溜め込むことなく排出できる機構なので、この大きさで済んだのかもしれない。

全体的に見ると、CPUのリテンションやバックプレート、ヒートシンク、GPU部分に至るまで、かなりのカスタムが入っており、なかなか設計力が高いことが伺える。

比較的軽いゲームなら1080pでも実用可能レベル

それでは最後にベンチマーク結果を見てみよう。テストしたのは総合的な評価を行なう「PCMark 10」に加え、3D関連の性能を計測する「3DMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」、「ドラゴンクエストX ベンチマーク」、そしてCPU性能を評価する「CINEBENCH R20」である。

比較用に、CHUWIが2018年に発売したKaby Lake-G(Core i5-8305G)を搭載した小型パソコン「HiGame」の結果を並べてある。なお、HiGameはWindows 10 2004、H31GはWindows 10 1909とOSバージョンの違いが存在する。

また、HiGameはWindows 10 2004環境下ではIntel HD Graphicsをオンにすると、一部3Dベンチマークが動作しない問題があったため、オフにしてRadeon RX Vega M GLのみで計測している。これはおそらくRadeon RX Vega M GLのドライバが古く(2019/01/10が最新)Intel HD Graphics最新のDCHドライバと協調せず、GPUの選択がうまくいっていないためだと思われる。鳴り物入りで登場したKaby Lake-Gだが、IntelはXeに力を入れる前にもう一仕事してほしかったところではある。

システムH31GHiGame
CPUCore i5-9400FCore i5-8305G
メモリ8GB
SSD256GB NVMe SSD128GB SATA SSD
GPUGeForce GTX 1050 TiRadeon RX Vega M GL
OSWindows 10 Home 1909Windows 10 Home 2004
PCMark 10
PCMark 10 Score48564553
Essentials89638035
App Start-up Score121158941
Video Conferencing Score70737329
Web Browsing Score84047918
Productivity66466744
Spreadsheets Score78148935
Writing Score56545091
Digital Content Creation52194728
Photo Editing Score53287380
Rendering and Visualization Score58605579
Video Editing Score45542568
3DMark
Time Spy23772245
Time Spy Graphics score21962092
Time Spy CPU score44753853
Fire Strike61056287
Fire Strike Graphics score67077422
Fire Strike Physics score1196010381
Fire Strike Combined score25362296
Night Raid1930119556
Night Raid Graphics score2368128460
Night Raid CPU score94257053
Sky Diver1661217620
Sky Diver Graphics score1818421061
Sky Diver Physics score107919470
Sky Diver Combined score1980618859
ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク
1,920×1,080ドット 最高品質6746(とても快適)5616(とても快適)
1,920×1,080ドット 高品質(デスクトップPC)7610(非常に快適)6010(とても快適)
ドラゴンクエストXI ベンチマーク
1,920×1,080ドット 仮想フルスクリーン 最高品質18746(すごく快適)18021(すごく快適)
1,920×1,080ドット 仮想フルスクリーン 標準品質19405(すごく快適)18291(すごく快適)
CINEBENCH R20
CPU22971753

結果をみればわかるとおり、得意不得意はあるものの、そこそこ拮抗する結果となった。おそらく同じHiGameでも、上位のCore i7-8709Gを搭載したモデルなら、(NVIDIA向け最適化が入ったゲームならともかく)ほぼ同等の結果となったのではないだろうか。

ただ、H31GはHiGameよりふた回りほど筐体が小さいうえにより静かで、ディスプレイ出力が少ないことを除けば、ほぼ同じ拡張性なのだから、やはり驚きだ。

リビングTV用ゲーミングPCとしても、放置ゲーム用PCとしても使えるモデル

製品ラインをはじめた当初は小型筐体でロマンがあったのに、結局性能や実用性を求めすぎるゆえにどんどん肥大化していったシステムはこれまでに幾度なく見てきているが、H31Gはその市場に対し一石を投じる製品だと言える。

もっとも、そのMINISFORMとて、Atom系のCPUを搭載した従来モデルと比較すればH31Gは大型化しているのは否めない。しかしデスクトップCPUとGeForce GTX 1050 Tiを搭載し、合計のTDPが150W達しているに、世界最小となる1.4L筐体を実現しているのは高く評価したい。

設置の自由度の高さと静音性を活かし、リビングのTVで比較的軽量な3Dパソコンゲームを楽しむ、放置しても進行しているゲームを常時起動させておく、使い古したセカンドマシンの置き換えなどに最適なマシンだと言える。

小型パソコンの開発/製造/販売を専門とする香港MINISFORUMは、デスクトップ版の第9世代CoreとGeForce GTX 1050 Tiを搭載した手のひらサイズのパソコン「H31G」を発売した。

MINISFORUMは読者にとってあまり馴染みのない企業かもしれないが、これまでおもにAtom系の安価なCPUを使った小型パソコンの開発をしてきた。最近では、IndiegogoでRyzen 5 3550Hを搭載した小型デスクトップ「DMAF5」のクラウドファンディングを実施し、Facebookで数多くの広告を露出。AMDファンのあいだではちょっとした話題となった。

そのMINISFORUMが今回新たに繰り出すH31Gは、手のひらサイズでありながら、デスクトップ向けの第9世代CoreとGeForce GTX 1050 Tiを搭載したモデル。CPUとGPUはいずれも1世代前となるのだが、性能ではまだまだ現役レベルであり、同社のフラグシップとも呼べる製品。

今回、発表に先立ってCore i5-9400Fおよびメモリ8GB、SSD 256GBを搭載した製品サンプルを入手したので、レビューしていきたい。この構成で直販価格は619ドルだ。

自由度が高く、ベアボーンに近い手のひらパソコン

H31Gは、本体サイズが約154×153×62mm(幅×奥行き×高さ)の超小型デスクトップである。この手の小型パソコンはZOTACが先駆者であり、続いてIntelのNUCフォームファクタが有名だろう。しかしIntelもZOTACもモバイル向けCPUを採用しているほか、GPUを搭載するZOTACの製品は、一辺が200mm前後(EシリーズやQシリーズ)と、やや大型になっている。

その点、H31GはLGA1151のソケット式で、市販もされている第9世代Core i5-9400Fが搭載されているにもかかわらず、一辺が150mm強となっており、IntelのNUCよりわずかに大きい程度に収まっているのは、評価に値する。搭載されているGeForce GTX 1050 Tiもデスクトップ版と同等のスペックなのだから、驚くばかりだ。

もちろん、そのためにACアダプタが148.2W出力対応のかなり大きなものになっている点は否めない。しかしこれだけのスペックを、ディスプレイのVESAマウンタ対応の穴に掛けられるのだから、設置の自由度を含めても高く評価できる。

さらにH31Gでは、標準の256GBのM.2 NVMe SSDに加え、別途M.2 2242 SATA SSDを1基、2.5インチSATA SSD/HDDを1基増設できる。メモリも今回の構成では8GBシングルチャネルだが、SO-DIMMスロットが1基空いており、拡張が可能だ。CPUまで換装すれば、かなりのスペックに拡張できるのも魅力的である。

そういった意味では、完成品というよりベアボーンの色が濃いが、CPUまで分解するには少々コツがいるので、あえて完成品として販売し、換装しやすいメモリとストレージだけ選択肢をユーザーに与えたのが本製品だと言っていいだろう。

付属品はかなり充実。発熱/騒音も抑えめで優秀

紹介が若干前後したが、パッケージを見ていこう。パッケージは普通の無地のダンボールなのだが、内容物はかなり豊富。ACアダプタとVESAマウントキットに加え、Mini DisplayPort(以下Mini DP)→DisplayPort変換ケーブル、HDMIケーブルも付属。付属のケーブルはかなり短めなことから、ディスプレイの近くに本体を置くことを想定していることがわかる。さらに、マグネットで着脱可能な通気口フィルタが添付しており、DIYerの心をくすぐる内容だ。

ACアダプタは19V/7.8A出力の大容量タイプ。この手のパソコンとしてはかなり大出力なモデルとなっているが、デスクトップ向けCPUを搭載していることを考慮すると必然とも言えるだろう。なお、試作機ではPSEマークがないが、量産モデルではすべてにPSEマークが記載されるとのことだ。

本体は前面にヘッドセット接続用の3.5mmミニジャックとマイク、側面に音声入出力とmicroSDカードスロット、背面にUSB 3.0×4、HDMI、Mini DP、Gigabit Ethernet、DC入力を装備。このサイズにしてはインターフェイスがかなり充実している。できれば前面にもUSBポートが欲しかったが、実装スペースからして難しいだろう。

ちなみに背面のMini DPだが、先述のとおりMini DP→DisplayPort変換ケーブルが付属しているにもかかわらず、本機ではこれにディスプレイを接続してもなにも映らない。というのも、この端子はCPU内蔵GPUに直結しているからで、標準で採用されているF系のCPUは内蔵GPU非搭載だからだ。つまり、ユーザーがGPUつきモデルに自分でアップグレードしてようやく使える端子であり、標準では実質HDMIの1系統しかディスプレイ出力を備えていないことになる。

このあたりの仕様は、GeForce GTX 1050 Tiが別基板で、もう1つのディスプレイ信号をメイン基板に戻す配線パターンを用意するスペースがなかった、というのが最大の理由となりそうだ。とはいえ、マルチディスプレイ環境を構築する目的でなければ、さほど気にしなくても良いだろう。

本体は上部にメッシュの吸気口があり、デュアルファンで吸気して背面に排出する仕組み。吸気口が見えるため騒音について心配されるところだが、試作機はアイドル時/3Dゲーム負荷時ともかなり静かな印象を受けた。騒音の大半は風切り音で、軸音はほぼない。たとえばTVの近くに本体を置いて、2m程度離れたところからゲームをプレイした場合、まったく気にならなくなる。部屋のエアコンの音のほうがうるさく感じるレベルだ。このあたりはかなり優秀だ。

また、デスクトップ向けCPUとGPUを搭載していることもあるため熱も心配されるが、テストをしているかぎり、定格ではまったく問題のない範囲に収まっていた。GeForce GTX 1050 Ti側は、オーバークロックで1,800MHz超えも可能なレベルである。排熱と騒音のコントロールについて、本製品は大変優れていると評価したい。

内部は基板3段構成だからこそ実現した省スペース

内部が気になるので、分解してみた。本体は底面のゴム足部分にあるネジを4本緩めれば内部にかんたんにアクセス可能で、メンテナンス性は高いほうだろう。

分解してまず目につくのが2.5インチSSD/HDDマウンタと、M.2 2242 SATA SSD用コネクタ。いずれもかなり容易に増設できる。2.5インチSSD/HDDマウンタはネジでCPUソケットの裏側にネジ止めされており、これを外せばメモリスロットにアクセスできるようになる。

周囲のフレームに注意しながら分解していけば、基板全体をまるごと取り外せる。ここでようやく明らかとなった全貌だが、音声入出力/microSD/M.2 2242部と、GeForce GTX 1050 Ti部が別基板となっており、フレキケーブルによってメインボードと接続していることがわかる。H31Gはこの構造によって、フットプリントを抑えることに成功しているというわけだ。

ヒートシンクは4本のヒートパイプが使われており、GPUからのCPUの上を通って、背面のヒートシンクに伝わる仕組み。パソコン自作ユーザーの視点から見ると、ヒートシンクの大きさがやや心配になるのだが、本機は外気をほぼ直接取り込め、空気を筐体内に溜め込むことなく排出できる機構なので、この大きさで済んだのかもしれない。

全体的に見ると、CPUのリテンションやバックプレート、ヒートシンク、GPU部分に至るまで、かなりのカスタムが入っており、なかなか設計力が高いことが伺える。

比較的軽いゲームなら1080pでも実用可能レベル

それでは最後にベンチマーク結果を見てみよう。テストしたのは総合的な評価を行なう「PCMark 10」に加え、3D関連の性能を計測する「3DMark」、「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」、「ドラゴンクエストX ベンチマーク」、そしてCPU性能を評価する「CINEBENCH R20」である。

比較用に、CHUWIが2018年に発売したKaby Lake-G(Core i5-8305G)を搭載した小型パソコン「HiGame」の結果を並べてある。なお、HiGameはWindows 10 2004、H31GはWindows 10 1909とOSバージョンの違いが存在する。

また、HiGameはWindows 10 2004環境下ではIntel HD Graphicsをオンにすると、一部3Dベンチマークが動作しない問題があったため、オフにしてRadeon RX Vega M GLのみで計測している。これはおそらくRadeon RX Vega M GLのドライバが古く(2019/01/10が最新)Intel HD Graphics最新のDCHドライバと協調せず、GPUの選択がうまくいっていないためだと思われる。鳴り物入りで登場したKaby Lake-Gだが、IntelはXeに力を入れる前にもう一仕事してほしかったところではある。

システムH31GHiGame
CPUCore i5-9400FCore i5-8305G
メモリ8GB
SSD256GB NVMe SSD128GB SATA SSD
GPUGeForce GTX 1050 TiRadeon RX Vega M GL
OSWindows 10 Home 1909Windows 10 Home 2004
PCMark 10
PCMark 10 Score48564553
Essentials89638035
App Start-up Score121158941
Video Conferencing Score70737329
Web Browsing Score84047918
Productivity66466744
Spreadsheets Score78148935
Writing Score56545091
Digital Content Creation52194728
Photo Editing Score53287380
Rendering and Visualization Score58605579
Video Editing Score45542568
3DMark
Time Spy23772245
Time Spy Graphics score21962092
Time Spy CPU score44753853
Fire Strike61056287
Fire Strike Graphics score67077422
Fire Strike Physics score1196010381
Fire Strike Combined score25362296
Night Raid1930119556
Night Raid Graphics score2368128460
Night Raid CPU score94257053
Sky Diver1661217620
Sky Diver Graphics score1818421061
Sky Diver Physics score107919470
Sky Diver Combined score1980618859
ファイナルファンタジーXIV:漆黒のヴィランズ ベンチマーク
1,920×1,080ドット 最高品質6746(とても快適)5616(とても快適)
1,920×1,080ドット 高品質(デスクトップPC)7610(非常に快適)6010(とても快適)
ドラゴンクエストXI ベンチマーク
1,920×1,080ドット 仮想フルスクリーン 最高品質18746(すごく快適)18021(すごく快適)
1,920×1,080ドット 仮想フルスクリーン 標準品質19405(すごく快適)18291(すごく快適)
CINEBENCH R20
CPU22971753

結果をみればわかるとおり、得意不得意はあるものの、そこそこ拮抗する結果となった。おそらく同じHiGameでも、上位のCore i7-8709Gを搭載したモデルなら、(NVIDIA向け最適化が入ったゲームならともかく)ほぼ同等の結果となったのではないだろうか。

ただ、H31GはHiGameよりふた回りほど筐体が小さいうえにより静かで、ディスプレイ出力が少ないことを除けば、ほぼ同じ拡張性なのだから、やはり驚きだ。

リビングTV用ゲーミングPCとしても、放置ゲーム用PCとしても使えるモデル

製品ラインをはじめた当初は小型筐体でロマンがあったのに、結局性能や実用性を求めすぎるゆえにどんどん肥大化していったシステムはこれまでに幾度なく見てきているが、H31Gはその市場に対し一石を投じる製品だと言える。

もっとも、そのMINISFORMとて、Atom系のCPUを搭載した従来モデルと比較すればH31Gは大型化しているのは否めない。しかしデスクトップCPUとGeForce GTX 1050 Tiを搭載し、合計のTDPが150W達しているに、世界最小となる1.4L筐体を実現しているのは高く評価したい。

設置の自由度の高さと静音性を活かし、リビングのTVで比較的軽量な3Dパソコンゲームを楽しむ、放置しても進行しているゲームを常時起動させておく、使い古したセカンドマシンの置き換えなどに最適なマシンだと言える。

レノボ・ジャパン合同会社(本社東京都千代田区、代表取締役社長デビット・ベネット、以下レノボ)は本日、有機ELディスプレイ(以下OLED)が折りたためるモバイルPC「ThinkPad X1 Fold」を発表しました。

ThinkPad X1 Foldは、ペン入力にも対応し、ミニクラムシェルモードで2画面を活用することもできる、スマートフォン、タブレット、ノートPCの長所を兼ね備えたモバイルコンピューティングの新カテゴリーです。

ThinkPad X1 FoldのWi-Fiモデルは、2020年10月13日より販売を開始します。

モバイルコンピューティングの新カテゴリー「ThinkPad X1 Fold」
ThinkPad X1 Foldは、本体質量は約973g~で、カーボンファイバーを使用したボディに高級感のある革製のカバーをあしらい、折りたたむと本や手帳のように手軽に携帯できます。

画面をフルフラットに開くランドスケープモードでは、革製カバーに内蔵されたキックスタンドにより、ディスプレイを立てて使用でき、使いやすいアスペクト比4:3の13.3型の画面に多くの情報を表示可能です。全画面でのプレゼンテーションやLenovo Fold ミニキーボードを使って快適な入力作業ができます。キーボードは筐体を折りたたんだ際に間にはさむことで、マグネットで固定されてワイヤレスで自動的に充電されます。

画面を折り曲げた状態でも使用可能で、2画面を駆使して効率的な作業が可能。片方の画面でビデオ通話をしながら、もう片方の画面でメモやドキュメント編集を行うことも容易です。その他、契約書を表示してアクティブペンで署名する、本のように半開き状態にして読書を楽しむといった使い方もできます。オプションのLenovo イーゼルスタンドに設置して、セカンドディスプレイやフルサイズキーボード、マウスを接続すれば、デスクトップPCスタイルでも快適に使用できます。 このようにThinkPad X1 Foldは、ユースケースに応じてさまざまな形状で利用することができ、これまでスマートフォン、タブレット、ノートPCと複数のデバイスを使い分けていたモバイルコンピューティングを再定義し、新しいカテゴリーを誕生させました。

日本生まれのイノベーション

ThinkPad X1 Foldは、最高峰の使用感と生産性を実現するため、日本の大和研究所によって約5年の歳月をかけ開発されました。開発チームは、5G搭載、折りたたみ機構をもつディスプレイ、高い処理能力と長いバッテリー駆動時間、コンパクトで軽量なボディ、そしてThinkPadユーザーの期待を裏切らない堅牢性、これらすべてを高次元で兼ね備えるデバイスを目指しました。ThinkPad X1 Foldには次のような取り組みにより商品化されました。

・6種類のヒンジ設計と20を超えるバリエーションを検討し、折りたたみによるストレスに耐える独自のマルチリンク・トルク・ヒンジ・メカニズムを開発。

・マルチリンク・トルク・ヒンジ・メカニズムに、軽量の合金素材とカーボンファイバーで強化したフレーム・プレートを組み合わせ、フルフラット状態での美しい画面を実現。

・ThinkPadブランドを冠するために必要な過酷なテストを実施。ディスプレイの折りたたみ耐久性、温度や電磁波などのテスト、ペン使用テストなど、他のThinkPad製品と同じ厳しい品質基準に合格。さらに画面タップ、トレース、落下など、折りたためるOLEDのための耐久性評価テストを実施。

・日本の伝統工芸である寄木細工、三軸織物にヒントを得た創造性あふれる設計

レノボのコマーシャルPC およびスマート・デバイス・ビジネス担当プレジデント、クリスチャン・タイズマンは次のように述べています。「世界初の折りたたみ式 PC の開発は、エンジニアリングの観点から大きな課題でした。しかし、レノボは課題を克服する以上の成果をあげることができています。当社の実績ある ThinkPad の伝統を基盤に、長期間の先進的な開発により、デバイスの新たなカテゴリーである X1 Fold という 10 年に一度の傑作を生み出しました」

【ThinkPad X1 Fold 主な仕様】
初期導入済OSWindows 10 64bit
プロセッサーIntel® Core™ Processor with Intel® Hybrid Technology
最大メモリー容量8GBオンボード
ストレージ512GB SSD
ビデオ・チップCPU内蔵
ディスプレイ折りたたみ式13.3型 QXGA OLED (有機 EL ディスプレイ)(2048x1536)、マルチタッチ対応(10点)
インターフェース本体: USB Type-C 3.1 Gen 1 x2ミニキーボード:micro USB x1(キーボード充電用)
ワイヤレスLANインテル® Wi-Fi 6 AX200 a/b/g/n/ac/ax
BluetoothBluetooth v5.0
ワイヤレスWAN5G(CTOで選択可能)
カメラIRカメラ 500万画素
ペンLenovo Mod Pen
バッテリー駆動時間約11.7時間(※2)
本体寸法(幅×奥行き×高さ)約 299.4x236x11.5mm(ランドスケープモード時)約 158.2x236x27.8mm(折りたたみ時)
本体質量本体 約 973g~  キーボード 約173g~

【価格と販売予定】

ThinkPad X1 Foldは、Wi-Fiモデルの販売を2020年10月13日より開始します。 価格:363,000円より(税抜き、レノボオンラインショップ直販価格)

5Gモデルの発売時期は後日発表いたします。

さすがガジェット大豊作の秋!

Dellのクラムシェル型ラップトップXPS 13は、ギズモード 編集部(特に米Gizmodo)からの信頼厚い端末で、ほぼ完璧と評価されています。それが、さらにアップデートするっていうんだから嬉しいことこの上なし。XPS 13、XPS 13 2-in-1に搭載されるCPUがIntelの第11世代チップTiger Lakeになります。

XPS 13スタンダードモデルは、見た目こそ前モデルと変わらないものの、CPUが第10世代から第11世代へとアップグレードし、さらにメモリが4267MHz, LPDDR4とスピーディになり、Thunderbolt 4ポート搭載で接続までよくなった中身重視タイプ。XPS 13デベロッパエディション(Ubuntu 20.04 LTSがプリインストール)も同じアップデートあり。

また、XPS 13にはWindows 10がデフォで搭載されてはいるものの、Ubuntu 20.04 LTSをダウンロードすればシステムを切り替えできるという、LInuxユーザー(これからLinux始めたい人)にとっても親切なオプションまであります。

XPS 13 2-in-1モデルは、同じくIntelの第11世代CPU&メモリが強化された上に、Windows Hello対応の赤外線カメラを搭載。対ボディディスプレイ比が、前モデルよりもちょぴっと大きくなっています。

今年の春にデザインアップデートされたXPS 13だけに、秋のスペックアップはうれしいニュースですね。

Tiger LakeのXPS新モデルは、米国とカナダで(現地時間)9月30日発売。(日本含むそれ以外の地域はこれより遅れて発売予定。)XPS 13スタンダードモデルは1,000ドル(約10万6000円)から、XPS 13 2-in-1は1,250ドル(約13万2000円)から。

ラップトップ欲しいなという人、とりあえず新XPS 13がでるまで待つのが吉です。

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